HOME » 主な抗精神病薬
抗精神病薬は 向精神薬とは 別分類です。 混同しないでください。ただし、そもそも広義の向精神薬の一種ではあります。また、抗精神病薬に分類される成分にも、法律で規制されている向精神薬に指定されているものもあります。この系統のお薬は 主に統合失調症や躁状態の治療に承認されている精神科の薬で、神経弛緩薬あるいはメジャートランキライザー)とも1950年代には単にトランキライザーと呼ばれた薬事法における劇薬に指定されるものが多い系統のお薬です。
この系統のお薬は 強力な精神安定剤といった扱いをする場合もあり、その期待される効果は 1.不安・焦燥・興奮を鎮める 2.幻覚・妄想等の異常体験を軽減する 3.意欲をたかめる といった作用を持ち、いわゆる精神病に使われる。
服薬を中断する場合離脱症状が生じる可能性がある。効果がなかったり副作用のため服薬の中止が多い薬剤である。
(  )内は商品名
フェノチアジン系抗精神病薬(定型抗精神病薬)
クロルプロマジン塩酸塩(ウインタミン、コントミン)
メジャートランキライザー(精神安定剤) 患者の好ましくない動作を停止させるとして米国では 精神医療施設内での服用に限定すべきとされたり 脳の機能を妨げるものとして問題されたこともある。認知症などの陽性症状の抑制に用いられることがある。
※米国商品名 ソラジン
レボメプロマジン(ヒルナミン、レボトミン)
統合失調症、躁病、うつ病における不安・緊張に用いられる。代表的な「抗精神病薬、メジャートランキライザーで 統合失調症などの陽性症状(妄想、幻覚、幻聴、混乱、興奮) によく効き 強力な鎮静作用があります。
フルフェナジン(フルメジン、フルデカシン)

ペルフェナジン(ピーゼットシ一(PZC)、トリラホン)
統合失調症の興奮やどを鎮める抑制系の薬剤ですが 強い不安感や緊張感、気分の停滞などいろいろな精神状態の改善の効果や意欲を高める効果も期待されるフェノチアジン系の定型抗精神病薬です。
プロクロルペラジン(ノバミン)
統合失調症の治療薬で古くからあるタイプです。意欲を高める作用もあります。精神疾患とは関係なく、制吐薬として吐き気や嘔吐をおさえる効果も期待される。
トリフロペラジンマレイン酸塩(トリフロペラジン)

プロペリシアジン(ニューレプチル) 気分を落ち着ける作用があり、統合失調症にかぎらず、強い不安感や混乱状態をしずめるのに用いることがあります。寝つきをよくする作用もあります。認知症などの陽性症状の抑制に用いられることがある。コウノメソッド2015でも周辺症状の抑制薬剤としてリストがあがっている。
ブチロフェノン系抗精神病薬(定型抗精神病薬)
スピペロン(スピロピタン)
効能は主に統合失調症である。脳の中枢に直接作用し、統合失調症を始めとする様々な精神病に伴う症状(幻覚・妄想)などを改善する。非定型精神病に対する作用や、興奮状態を鎮める作用(鎮静作用)が強い。
ハロペリドールデカン酸エステル (ハロマンス、ネオペリドール)
チミペロン(トロペロン)

ハロペリドール(セレネース)
神経の高ぶりや不安感をしずめ、気持ちをおだやかにします。統合失調症、そう病などの幻覚、妄想を抑えます。夜間せん妄、不安感や緊張感、興奮状態を鎮めたり、強い不眠にも用います。 高齢者の認知症周辺症状対策のコウノメソッドにも抑制系薬剤のリストに入っています
フロロピパミド(ピパンペロン)

ブロムペリドール(インプロメン) 統合失調症の治療薬 躁状態、夜間せん妄、強い不安感や緊張感、また混乱状態を鎮めます。
モペロン(ルバトレン) 統合失調症の治療薬 妄想や幻覚をおさえる作用が強いとされます。
ベンザミド系抗精神病薬(定型抗精神病薬)
スルピリド(ドグマチール、アビリット、ミラドール)
統合失調症,うつ病に適用されるが 抗不安薬としても用いられる。小用量では 胃の薬、増えるごとに、抗不安、鎮静作用が期待され さらに増えると統合失調症への効果が期待される。
スルトプリド塩酸塩(バルネチール) 躁病、統合失調症の(興奮、幻覚・妄想状態) の改善に用いられる。抗幻覚妄想作用が強いベンズアミド系です。
チアプリド塩酸塩(グラマリール) パーキンソン病などの治療薬ですが、脳梗塞後の後遺症あるいは認知症などの周辺症状、せん妄 徘徊、興奮症状などにも用いられることも多い。鎮静効果としては 穏やかな効き目にとどまるほうです。認知症の周辺症状(徘徊、妄想、興奮など)にも用いられる場合があります高齢者の認知症周辺症状対策のコウノメソッドにも抑制系薬剤のリストに入っています
ネモナプリド(エミレース)
セロトニン・ドーパミン遮断薬(非定型抗精神病薬)
リスペリドン (リスパダール、リスパダールコンスタ) 統合失調症や双極性障害に用いられるメジャートランキライザーです。イライラ 落ち着かない 集中力に欠けてしまった場合や、 気分沈滞にも応用されます。海外ジェネリックなどで入手可能なことが多いようです。認知症の周辺症状(徘徊、妄想、興奮など)にも用いられる場合があります
ペロスピロン塩酸塩水和物 (ルーラン) 統合失調症などの落ち着かなくなってしまったり場合 陽性症状(幻覚、妄想、興奮など)」を抑え込みます。認知症高齢者の周辺症状の抑制(穏やかにする)のコウノメソッドの候補薬剤にあげられています。
ブロナンセリン (ロナセン) 統合失調症などの幻覚、妄想、興奮と無感情、意欲低下、自閉などの双方に効果が期待できます。
多元受容体作用抗精神病薬(非定型抗精神病薬)
オランザピン (ジプレキサ、ジプレキサザイディス) 日本国内では統合失調症治療薬として承認され、後に双極性障害における躁症状及びうつ症状の改善する薬剤。2番目に開発された非定型抗精神病薬で米国ではこの分野でも最も使われている非定型抗精神病薬です。興奮や不安感をしずめるほか、停滞した心身の活動を改善作用が期待される。認知症高齢者の周辺症状の抑制(穏やかにする)のコウノメソッドの候補薬剤(第二選択)にあげられています
クエチアピンフマル酸塩 (セロクエル) 抗精神病薬で効能は統合失調症などですが、非定型抗精神病薬に分類され、双極性障害における躁症状の改善にも用い用いられます。睡眠導入効果を期待して 認知症の周辺症状(徘徊、妄想、興奮など)にも用いられる場合があります。服用により血糖値が上がりやすくなります。糖尿病の方は注意。高齢者の認知症周辺症状対策のコウノメソッドにも抑制系薬剤のリスト(第二選択)に入っています。鎮静睡眠薬としては 効果の強く現れる人とそうではない人の両者が存在する。
クロザピン (クロザリル) 一般的な統合失調症薬では効かなかった人へ 期待される、別のメカニズムで作用する統合失調症薬です。
ドーパミン受容体部分作動薬(非定型抗精神病薬)
アリピプラゾール (エビリファイ) 2006年に発売開始された 比較的新しい薬で統合失調症や双極性障害の躁状態に適用されます。気持ちの高ぶりや不安感をしずめ、抑うつ状態を改善します。 海外ジェネリックなどで入手可能なことが多いようです。認知症などの陽性症状の抑制に用いられることがある。



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