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気分安定剤とは気分調整薬ともいい、抗うつ剤などと併用したりされるタイプのお薬です。


気分安定剤 リチウム(商品名 リーマス)

リチウム(表品名 リーマス)リチウムは もともと躁病、あるいは 躁状態の治療薬ですが、リチウムは躁うつ病(両極性障害)に有効な治療薬とされ 三環系の抗うつ薬やSSRIでもなかなか効果のでない場合に、抗うつ薬とともに併用されます。リチウムには 衝動性を抑える働きがあり、自殺を予防する効果も期待されます。しかし、効果発現に時間がかかり、4~10日が必要であること、また 多量に用いるとリチウム中毒を起こす副作用があり、手足のふるえ、吐き気、めまい、言葉のもつれ、意識障害、発熱、発汗、下痢などの症状が現れることもあります。その他の副作用としては 脱力、倦怠感などもあります。

気分安定剤 バルプロ酸、バルプロ酸ナトリウム(商品名デパケン)

バルプロ酸は 本来はてんかんの薬として登場していますが、躁状態の改善焼くとして、あるいは その予防薬として有効性が認められています。気分安定剤に分類されるお薬のなかでも、もっとも効果的かつ 幅広くつかわれています。ただ、アメリカや日本でも、自殺企図の既往や自殺念慮を有する場合に注意書きがあり、米国では 服用時の自殺念慮や自殺企図が2倍というデータもあります。副作用としては 吐き気、眠気、食欲不振 または 食欲亢進、脱毛 頻尿などがある場合もあります。

気分安定剤 カルバマゼビン(商品名 テグレトール)

この成分 製品はてんかんの発作や向精神薬として使われる薬の一種で 抗けいれん作用、躁状態の改善、不安や緊張、興奮状態をしずめる効果があります。リチウムなどの気分安定剤のように、抗うつ薬と併用される形で用いられ、慢性のうつ病などに効果があるとされます。まれに 重篤な副作用としてしられるSJS(スティーブンスジョンソン症候群)があることがあります。そのためか、使われる頻度はこの分類のお薬としてはやや少なめです。

気分安定剤 ラモトリギン(商品名 ラミクタール)

この製品は てんかん用のお薬で 2011年より 双極性障害の治療にも使われるようになりました。このラモトリギンは うつ病の再発を抑える効果も期待されています。基本的な作用としては 脳神経の興奮をおさえて、てんかんの発作を予防します。このお薬のもう一つの効能は、双極性障害に対するものです。いわゆる躁うつ病は、躁とうつ(気分エピソード)を繰り返す心の病気で 躁状態では、落ち着きがなくなり、妙にはしゃいだり、怒りっぽくなったり、行動がエスカレートし 逆に、うつ状態に入ると、気分が落ち込み、やる気がなくなり、悲観的になります。再発率が高いこの精神疾患の気分の浮き沈みをおさえることで、双極性障害における躁やうつの再発・再燃を防ぎます。実際の患者に対する試験によると、この薬を飲んでいた人達のほうが、平穏な状態が長く続きやすくなることがわかっています。ただし、このお薬にも テグレトールのように 重篤な副作用として SJS(スティーブンスジョンソン症候群)があることがあります。全身の発疹や肝臓 脾臓の腫れがおこることもあり、生命の危険にいたることも 希ですが報告されています。この重篤な副作用は カルバマゼビンの場合より やや頻度が高いので 少量ずつ 試していき、異変があれば服用を中止すべきです。





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